猫の身体が長く伸びる理由
まずは、猫の身体が長く伸びる理由をご説明します。 実は、猫の身体が伸びるのは、猫なりの理由があったのです。
猫の皮膚が伸びるから
猫の皮膚は、触ったことがある人ならわかるでしょうが、とても柔らかいです。 お腹から後ろ足までの皮膚は特に柔らかく、ルーズスキンと呼ばれています。 猫にルーズスキンがある理由としては、急所であるお腹を守るためだと考えられています。 お腹まわりの皮膚が伸びやすいことによって、内臓に致命傷を負いにくくなったり、外敵から逃げる時に思い切り走っても皮膚が突っ張りにくかったりするのです。 ちなみに、ルーズスキンは同じネコ科であるチーターやライオンにもみられます。
骨が多いから
猫は人間と比べると、骨が多いという特徴があります。 胸椎や腰椎などの骨の数が多く、さらに完全肉食動物であることから腸も短い傾向にあるため、脊柱で内臓を支える必要性が低く、柔軟性が高くなるのでしょう。 ちなみに、靭帯の柔軟性も高いことから、「こんな体勢で痛くないの?」と感じるほど身体を捻じ曲げたり伸ばしたりすることができるのです。
猫が伸びをする理由

猫は、寝起きなどで伸びをすることがあります。 そもそも、なぜ猫は伸びをするのでしょうか?
準備運動
猫も、突然俊敏な動きをすることはできません。 そのため、身体を伸ばして準備運動をする必要があります。 特に野良猫など外で生活をする猫は、いつ獲物を見つけたり外敵から逃げたりする機会があるかわかりません。 いざという時に俊敏に動けるように、猫はこまめに伸びをして準備運動をします。
リンパの流れを良くする
伸びをすることで、猫の身体に溜まった老廃物や毒物を流すことが期待できます。 つまり、猫の伸びは血流やリンパの流れを良くするために行われます。 もちろん猫は伸びをすることで血流やリンパの流れが良くなるとは知らないため、単純に身体を伸ばすと気持ちが良いのでしょう。
リラックス効果
人間と同様に、猫も伸びをするとリラックスすることができます。 これは緊張した身体をほぐす役割があり、固まった筋肉を休ませているのでしょう。 例えば人間も試験や面接などの前に緊張してあくびや伸びをするように、猫も何らかの原因で緊張しているのかもしれません。
寝る前の準備
猫が伸びをするのは、寝る前の準備である可能性もあります。 気持ち良さそうに伸びをしてから、お気に入りの場所に移動して寝ようとします。
気持ちの切り替え
猫は、気持ちの切り替えをする時にも伸びをします。 遊びや食事が終わった時に、次の行動に移行する時に、伸びをみせることが多いでしょう。 また、飼い主に叱られたりほかの猫と喧嘩をしたりした時にも、気分転換をするために伸びをすることがあります。
柔軟性を保つため
先述したように、猫は柔軟性が高い動物です。 高いところから着地するのもお手の物ですし、走っている途中に方向転換をしても問題ありません。 そのため、猫は日頃からこまめに伸びをして、柔軟性を保とうとします。 歩いている途中に片足だけ伸ばしたり、寝起きに伸びをしたりしているのは、柔軟性を保つためだといえるでしょう。
猫が身体を伸ばして寝る理由

猫は、身体をびろーんと伸ばして寝ることがあります。 最後に、猫が身体を伸ばして寝る理由について解説します。
飼い主に甘えたいから
猫が身体を伸ばして寝るのは、飼い主に甘えたいという理由があります。 特に急所であるお腹を見せてくる時は、飼い主に撫でてほしかったり構ってほしかったりする時にみられるでしょう。
安心しているから
猫が身体を伸ばして寝るのは、安心しているからでしょう。 身体を伸ばして寝る姿勢は、言ってしまえば隙だらけです。 もしも外敵から襲われてしまったらすぐに逃げる姿勢になれないですし、急所であるお腹を守ることもできないでしょう。 つまり、猫は「この場所であれば安全だ」と考えているのです。 もちろん、これは野良猫など外で暮らす猫にはなかなか見られる姿ではありません。
暑いから
猫は、暑さを感じた時にも身体を伸ばして寝ることがあります。 これは、寝ているというよりは夏バテのような症状のひとつだといえるでしょう。 床などの冷たさを感じる場所にお腹をつけることで、少しでも暑さから逃れようとしていることが考えられます。
快適だから
猫は、暑い時だけではなく快適な温度の時も身体を伸ばして寝ることがあります。 快適な温度の時は、しっかりと目をつぶって気持ち良さそうな表情をしていることが多いです。 また、普段使用している猫用ベッドなどが気に入っている時も、身体を伸ばして安心したように寝るでしょう。
猫が伸びをするのはさまざまな理由がある

猫が伸びをするのは、準備運動や気持ちの切り替えなど、さまざまな理由があります。 ちなみに、猫の身体はとても柔らかくよく伸びますが、これは皮膚が伸びることが関係しています。 また、人間よりも骨が多くて柔軟性が高いことも挙げられるでしょう。 ちなみに、猫が身体を伸ばして寝る姿勢は、無防備なため野生で暮らす猫はよほどのことがない限りみせません。 もしも愛猫が身体を伸ばして寝ている場合は、現在の環境に安心しきっているということが考えられます。 単純に、暑くて夏バテのような状態になっていることもあるでしょうが、ほとんどの場合は猫が安全な場所だと認識しているため、身体を伸ばして寝ているのです。 飼い主として、愛猫が身体を伸ばして寝られるような環境づくりをしてあげましょう。
著者情報
けんぴ
若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。
