猫が飼い主に似るといわれる理由

まずは、猫が飼い主に似るといわれる理由をご説明します。 ここを読むと、思わず納得してしまうかもしれません。
生活環境が同じだから
猫が飼い主に似るといわれる理由のひとつとして、生活環境が同じだからという点が挙げられます。 もともと猫は早朝や夕方に活発になる動物ですが、人間と過ごしていると人間の生活スタイルに合わせるようになります。 もちろん昼寝をすることもありますが、基本的には朝に起きて夜にぐっすりと寝る生活になるでしょう。 飼い主と同じ時間帯に起きて同じ時間帯に寝るという生活をずっとすることで、徐々に性格や顔が似てくるのかもしれません。
飼い主が自分に似た猫を選んでいるから
人間は、猫を飼う時に無意識に自分に似た猫を選ぶといわれています。 もしかしたら、猫が飼い主に似てきたわけではなく、もともと飼い主に似た性格の持ち主だったのかもしれません。 もちろんペットショップやブリーダーなどで見た猫はまだ幼いため、大きくなったらどんな顔や性格になるのかはわかりません。 しかし、飼い主は直感で自分に似た猫を選んでしまうのでしょう。
飼い主の勘違い
愛猫が飼い主に似ているというのは、もしかしたら飼い主の勘違いかもしれません。 愛猫のことが可愛すぎるあまり、飼い主が少しでも似た部分を探して「うちの猫、自分に似ているかも!」と喜んでいるだけのこともあるでしょう。 もちろんこれは飼い主としては悪いことではなく、これからも愛猫のことを溺愛してしっかりとお世話をしていったほうが、お互いに幸せであるはずです。
猫が飼い主に似るといわれる根拠

猫が飼い主に似るといわれるのは、何か科学的な根拠があるのでしょうか? 根拠があるのであれば、いまは飼い主と性格が似ていなくても、愛猫も徐々に飼い主に似てくるかもしれません。
犬の性格は飼い主に似るという研究結果がある
猫ではなく犬の話ですが、犬の性格は飼い主に似るということは、科学的根拠があります。 ナショナルジオグラフィックの記事によると、ある研究により犬の性格が飼い主に似てくることがわかり、学術誌「Journal of Research in Personality」が2019年2月に発表した論文には、研究成果として犬と飼い主の性格の類似性が指摘されています。 ちなみに「Journal of Research in Personality」で発表された論文では、米ミシガン州立大学の社会心理学者、ウィリアム・J・チョピク氏が1,681名の犬の飼い主にアンケートを行ったところ、「自分と飼い犬の性格が似ているか」という質問に対して、多くの人が似ていると回答したようです。 もちろんこれは主観的なものであるため、科学的な根拠とはいえません。 しかし、知能の高い犬が飼い主に似てくるのであれば、同じく知能が高い猫が飼い主に似てきても何らおかしくはないでしょう。
猫と飼い主の顔つきが似てくる?
一説によると、猫や犬が飼い主と生活をしていると、顔つきも飼い主に似てくるといわれています。 これは関西学院大学の中島定彦教授がイギリスの学術誌「アンスロズーズ」で発表した論文で、「犬の目を見ることで、誰が飼い主なのかを当てられる可能性が高い」というものです。 これも当然ながら主観的な用途にはなりますが、犬や猫は飼い主に長い間寄り添い続けてくれるため、顔つきも似てくるのかもしれません。
飼い主が猫に似る?

もしかしたら、猫が飼い主に似ていくのではなく、飼い主が猫に似ていくのではないかという考え方もあります。 最後に、飼い主が猫に似ると考えられる理由を見てみましょう。
猫といっしょに生活をしているから
猫は、マイペースな動物です。 寝たい時に寝て、飼い主と遊びたくない気分の時は遊んでくれないなど、猫の気分や機嫌によって行動が異なります。 そんな猫と長い間いっしょに過ごしていると、徐々に飼い主も猫のペースに合わせてしまうのかもしれません。 猫が犬のように慌ただしく散歩や食事をねだることはないため、飼い主ものんびりとした性格になってしまうのでしょう。
もともと猫に似た性格をしている
もしかしたら、飼い主はもともと猫に似た性格をしているのかもしれません。 そもそも、数あるペットの中から猫を選んだのも、猫と自分に似ている部分を無意識に感じたからでしょう。 マイペースでひとりの時間が好きな人や、人に命令されることが嫌いな人は、猫に性格が似ているといえます。 そのため、猫といっしょに過ごしているから飼い主の性格が猫に似てきたわけではなく、もともと持って生まれた性格が猫に似ていたのでしょう。
人間は自分に似たものに惹かれる
似たもの夫婦という言葉があるように、人間は自分に顔や性格が似ている人を好むといわれています。 この似たもの夫婦という言葉は主観的なものではなく、きちんとした科学的な根拠があるのです。 それは「類別交配」と呼ばれるもので、顔の雰囲気や体型が似ているとお互いが惹かれ合い、それだけでなく知能や価値観まで似ていることを瞬時に察知して交配しようという傾向が、人間やほかの動物にもあります。 そのため、猫も飼い主ももともとお互いの性格や顔つきが似ていたのだと考えられるでしょう。
猫と飼い主はもともと似ている?

猫が飼い主に似るというのは、飼い主と生活スタイルが同じになることが主な理由として挙げられます。 また、そもそも飼い主が自分に似た猫を選んでいるという説もあります。 しかし、どちらも主観的な根拠に過ぎません。 犬の場合はある程度研究によって飼い主と犬が似てくるということがわかっていますが、猫の場合は科学的根拠がなく、場合によっては飼い主の勘違いであることもあるでしょう。 飼い主の勘違いであれば少し寂しいですが、人間やほかの動物は自分に似たものに惹かれるという科学的根拠があるため、飼い主と猫が相思相愛であれば、徐々に顔つきや性格が似てくるのかもしれません。
著者情報
けんぴ
若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。
