犬が死んだふりをする5つの理由

多くの飼い主さんが困ってしまう、愛犬の「死んだふり」。 飼い主さんが声をかけたり、おやつをあげたりすると立ち直ることも多いことから、何が理由なのか分かりにくいと感じる人も多いのではないでしょうか? 実は犬が死んだふりをするのには、愛犬が抱えるさまざまな気持ちの表れだったり、飼い主さんに対する静かなアピールだったりするんです。 まずは、犬が死んだふりをする一般的な理由について紹介します。
構ってほしい
愛犬が死んだふりをする主な理由の一つが、飼い主さんに対する構ってほしいアピールです。 特に廊下やリビングなど、飼い主さんや家族が頻繁に行き来しやすい場所で死んだふりをしている場合は、構ってほしいという気持ちが強く出ている可能性が高いといえます。 特に愛犬が死んだふりをしているときに、心配のあまり声をかけたり身体に触ったりする飼い主さんは多いのではないでしょうか? その飼い主さんの様子を見た愛犬のなかには「死んだふりをする=構ってもらえる」と認識してしまい、寂しくなったり退屈になったりしたときに、飼い主さんの近くで死んだふりをする子も多いんです。 死んだふりをしている自分を飼い主さんは放っておかないと認識しているからこそ、自分に注目を集めるために死んだふりをしている可能性があります。
全力のボイコット
愛犬が全力でボイコットをするための手段の一つとして、死んだふりをすることも少なくありません。 特に病院へ連れて行くためにクレートに愛犬を入れようとしたときや、愛犬をシャンプーしようとしたときなどに、死んだふりをしている場合は「行きたくない」「シャンプーは嫌だ!」という気持ちの表れといえるでしょう。 特にワンちゃんは観察力が高く、自分にとって嫌なことがあったときの飼い主さんの行動パターンをしっかり覚えています。 そのため、同じお出かけの時間でも、お散歩やドッグランなどの「好きなもの」と、病院やトリミングなどの「自分にとって嫌なもの」を見極められるんです。 愛犬が死んだふりをしたまま、飼い主さんの声にも反応しない場合は「反応したら負け」と思っているのかもしれません。
イタズラがばれないようにするため
愛犬だけでお留守番している間などにイタズラをしている場合、飼い主さんに自分の悪い行動がばれないように、死んだふりをする子もいます。 特に破った紙くずやティッシュなどが散乱した部屋で死んだふりをしている場合や、イタズラの現場を発見した飼い主さんが呼びかけても死んだふりしたまま反応しないときには、死んだふりをして場をやり過ごそうとしている可能性が高いでしょう。 死んだふりをすれば、飼い主さんが笑って許してくれると認識している子も少なくありません。 イタズラの度に死んだふりをしている場合は、もしかしたら愛犬はイタズラの常習犯になっているのかもしれませんよ?
怒らないでという服従姿勢
ほかのワンちゃんが近付いてきたときや、飼い主さんから叱られているときなどに死んだふりをする場合は、愛犬からの「これ以上攻撃しないで」「怒らないで」というアピールである可能性があります。 お腹を見せるように死んだふりをするのは、自分が抱えるストレスや相手の緊張や怒りを和らげようとする「カーミングシグナル」という本能的なボディランゲージの一つです。 ほかの犬や怒っている飼い主さんに対してお腹を見せることで、自分には敵意がないというサインを出しているとされています。
散歩から帰りたくない
楽しい散歩の時間を終わせたくないという気持ちから、死んだふりをする子もいますよ。 特に行き道では楽しそうに歩いていたのに、家に帰るために散歩ルートを引き返そうとしたら急に道端で死んだふりし始めた…という場合には、まだ帰りたくないと感じているのかもしれません。 ワンちゃんによっては帰りたくないという理由だけでなく、自分で歩くのが嫌になってしまい、飼い主さんに抱っこされるために寝たふり・死んだふりをすることもあるようです。
愛犬が死んだふりをするときの対応方法

愛犬が突然死んだふりをした場合、飼い主さんのなかにはどう対応すればいいか迷ってしまう人もいるでしょう。 ワンちゃんの死んだふりにはさまざまな、愛犬がどのような理由でアピールしているのかをしっかりチェックしたうえで対応してあげることが大切です。 ここからは、愛犬が死んだふりをした際の対応方法について、理由別に紹介します。
構ってほしいのサイン:適度にスキンシップの時間をとろう
構ってほしいからという理由で愛犬が死んだふりをしている場合は、できるだけスキンシップの時間をとってあげてください。 ワンちゃんが構ってほしいというサインを出すのは、飼い主さんに対する強い信頼の証であり、このときにしっかりスキンシップやコミュニケーションをとってあげることで、愛犬との信頼関係をより深められますよ。 身体をなでてあげたり、お気に入りのおもちゃで遊んであげたり、運動好きな子であれば軽めの散歩をしたりするのもいいですね。 スキンシップの際にはメリハリをつけることが大切! 甘やかせすぎると飼い主さんへの依存心が強くなってしまい、お留守番中に愛犬が強いストレスや不安を感じることもあります。 そのため、家事や作業などで構ってあげられないときにはダメとしっかり伝えて、愛犬を待たせておき、構ってあげられるときにはじっくりコミュニケーションを取ってあげましょう。
ボイコットのサイン:ネガティブな印象を解消しよう
通院のためのクレートやお散歩後のシャンプーなどを嫌がって死んだふりをする場合は、無理やりさせようとせずに、まずは愛犬が何を嫌がっているのかをチェックしてみましょう。 例えばシャンプーの場合、ワンちゃんによってはシャワーの水流の音を怖いと感じていたり、お湯の熱さを警戒していたりなど、嫌がる理由はさまざまです。 そのため、ワンちゃんが嫌がる直接的な要因を解消し、愛犬が持つネガティブな印象を解消していきましょう。 クレートに入るのを嫌がる子であれば、おやつなどを使って誘導し「クレートに入るとおやつがもらえる」というように、愛犬が嫌がるものを嬉しい体験と結びつけていくのがポイントです。 また、シャンプーの場合はシャワーの水流を弱めたり、普段から水に慣れさせたりすることで嫌がる要因を解消させられるでしょう。 どうしてもシャワーが苦手な子の場合は、水を使わないドライシャンプーを活用するのもおすすめです。
怒らないでのサイン:叱り続けるのはNG
イタズラやトレーニング中の失敗で飼い主さんに叱られているときに、お腹を見せるように死んだふりをしているのは、あくまで反省のサインです。 そのため、飼い主さんがいつまでも叱り続けてしまうと、かえって愛犬との信頼関係を壊してしまう可能性があります。 反省のサインとして死んだふりをしているときには、一度叱るのを止めて、なぜイタズラや失敗が起こったのかをチェックしてみましょう。 イタズラの要因となるものを愛犬の目に入らない場所へ隠したり、トレーニング環境を見直したりして、愛犬がイタズラや失敗をしないように環境を整えてあげてください。
散歩から帰りたくないサイン:家に帰ると楽しいことがあると認識させよう
散歩から帰りたくなくて死んだふりをする場合は「帰宅後のお楽しみ」を作ってあげるようにしてみましょう。 例えば、散歩から帰ってきたときにだけ食べられるおやつを用意しておくのがおすすめです。 食いしん坊な子であれば、食前に散歩へ連れて行き、帰ってきてからごはんタイムにするのもよいでしょう。 帰宅時のお楽しみを作っておくことで、散歩後に家へ帰ろうとしたときも愛犬がごねてしまうのを防げますよ。 また帰宅の際には、行き道とは違う散歩ルートを歩くのもおすすめです。
芸として「死んだふり」を教える際のコツ

「死んだふり」は愛犬からのアピールとしてだけでなく、芸の一つとして覚えさせる飼い主さんも少なくありません。 飼い主さんの「ばーん!」という合図に対して、コロンと転がって死んだふりをする愛犬の姿はとても可愛いですよね! ここからは、芸として死んだふりを教える際のコツを紹介します。
おやつを鼻先に近付けて仰向けになるように促す
芸として死んだふりを教える際には、おやつの扱い方が何より重要です。 愛犬に「ふせ」をさせた状態から、食べられないように注意しながら鼻先におやつを近づけていきましょう。 愛犬がおやつに注目したら、ゆっくりとおやつをお尻の方へ移動させていくのがポイントです。 おやつにつられて身体をねじるような姿勢になるので、死んだふりの基本姿勢である仰向けの体勢へ誘導しましょう。
仰向けになった瞬間に合図を出す
飼い主さんが「ばーん!」の合図を出すのは、愛犬が仰向けになった瞬間にしてください。 合図を出した際にも愛犬が死んだふりをしていれば、しっかり褒めてからおやつを与えましょう。 大切なのは、合図と死んだふりの行動を紐づけさせること。 愛犬が仰向けになっている状態で「ばーん!」という合図を出す行為を繰り返していくことで、少しずつ「合図が出たら死んだふりをする=おやつがもらえる」と認識できるようになりますよ。 飼い主さんが合図を出すだけで愛犬が死んだふりをするようになったら、手を銃の形にして合図を出すようにしましょう。
構って欲しいサインを利用するのもOK
甘えん坊な性格のワンちゃんで、構ってほしいサインとして死んだふりをするのであれば、そのサインを利用して「ばーん!」という合図を認識してもらうのもよいでしょう。 愛犬が構ってほしくて仰向けをした際、飼い主さんが撫でる瞬間に「ばーん!」と声を掛けるように心がけることで「合図があると撫でてもらえる」と認識し、合図のたびに死んだふりができるようになる場合があります。
愛犬が死んだふりする理由を探ってみよう!

ワンちゃんの死んだふりは、飼い主さんとしてはびっくりしてしまいますが、実際は「構ってほしい」「怒らないで」といったように、見た目では分からない愛犬の本音やメッセージが隠されています。 死んだふりをする理由はワンちゃんによって異なるので、本記事で紹介した理由を参考にしながら、愛犬からのアピールに合わせて対応方法を考えてみてくださいね。
著者情報
西野由樹
生粋の犬好きなフリーランスWebライター。執筆のお供はコーヒーと愛犬のマルチーズ「こたろう」。
やんちゃな愛犬にちょっかいを出されつつ、今日も実体験・調査に基づいた執筆で、読んで楽しい記事づくりに勤しむ。
