人間が犬に癒される理由とは?

まずは本題である、人間が犬に癒される理由についてご説明します。 これを読むと、犬が可愛いから癒されているわけではないことがわかるでしょう。
犬と触れ合うことでオキシトシンが分泌される
人間が犬と触れ合うことで癒されるのは、脳内ホルモンであるオキシトシンが原因です。 オキシトシンは別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、その別名の通り分泌されると疲れやストレスを緩和して幸せを感じさせてくれることが期待できます。 このオキシトシンは人間同士で触れ合うことでも分泌されますが、特に犬を含めたペットと触れ合うことで多く分泌されるといわれています。
セロトニンが分泌される
セロトニンも、幸せホルモンとして知られています。 セロトニンが分泌されると、安心感や癒し効果が与えられるといわれています。 これは日光を浴びることでも分泌されるため、犬の散歩などはセロトニンを分泌させる絶好の機会といえるでしょう。
フェニルエチルアミン
人間が犬と触れ合うことで、フェニルエチルアミンという脳内物質も分泌されます。 フェニルエチルアミンは別名「天然の惚れ薬」といわれており、分泌されることでストレスの軽減が期待できるでしょう。 その名の通り、恋愛をすることで分泌されるホルモンですが、犬を含めたペットと触れ合うことでも分泌されます。
癒し以外の犬の魅力

犬は、私たち人間を癒してくれるだけではありません。 癒し以外の犬の魅力も見ていきましょう。
運動不足を解消してくれる
犬といっしょに暮らすと、外出をする機会が増えるでしょう。 なぜなら、犬は毎日散歩をしなければならないからです。 犬といっしょに散歩をすることは、犬が運動不足にならないようにしたり、ストレスを溜めないようにしたりする効果があります。 しかし、私たち飼い主も犬といっしょに散歩をするため、飼い主の運動不足も解消してくれるでしょう。 また、ひとりで黙々とウォーキングをするよりも、愛犬といっしょに散歩をしたほうが楽しく運動ができるはずです。
話し相手になってくれる
犬といっしょに過ごすことで、犬が話し相手になってくれます。 冗談のように聞こえるかもしれませんが、会話をすることは孤独を埋めてくれるため、とても大切なことです。 犬はある程度飼い主の言っていることや感情が理解できることから、飼い主からの一方通行になることはなく、聞き上手として立派に活躍してくれるでしょう。 もしも一人でいることが苦手な場合には、犬を飼うことで寂しさを埋めることができるかもしれません。
飼い主のことを肯定してくれる
私たち人間は、誰かに認めてもらうことを生きがいとすることが多いです。 誰からも肯定されずに生きることは、かなり苦しい思いをするでしょう。 犬は、飼い主のすべてを肯定してくれます。 普段からのコミュニケーションがしっかり行われいれば、「おすわり」などの命令をすれば聞いてくれますし、してはいけないことを叱ったら即座にやめるはずです。 また、犬を褒めることで飼い主に対して愛情を注いでくれるようになるでしょう。 このように、犬といっしょに暮らすことで自分のことを認めてくれる存在ができます。
愛犬家同士の繋がりができる
犬を連れてドッグランに行ったり、SNSで飼っている犬と同じ犬種で検索したりすることもあるのではないでしょうか。 犬を飼うことで、愛犬家同士の繋がりができるチャンスが生まれます。 人間は、大人になるにつれて新たなコミュニティを築くことは難しくなります。 しかし、犬という共通の話題があることで、友人ができやすくなったり、コミュニティの幅が広がるはずです。
アニマルセラピーについて

犬の職業のなかに、人間を癒やしてくれるセラピードッグという言葉を聞いたことはありませんか? 最後に、犬を利用したアニマルセラピーについてご紹介します。
犬が施設を訪問して、患者のストレスを緩和する
アニマルセラピーとは、動物が病院や福祉施設、高齢者施設などを訪問して、患者や利用者のストレスを緩和する療法です。 セラピーで活動する動物は犬に限らず、猫やウサギ、イルカなど、感情表現が豊かな動物がアニマルセラピーで活躍しています。 これは、先述したように動物による癒し効果などを期待して実施されているものです。
孤独感の減少
施設に長い間在籍していると、どうしても孤独を感じてしまうものです。 その孤独感を埋めるために、セラピー犬が訪問して話し相手になってくれます。 犬と会話をする以外にも、犬を撫でることでオキシトシンが分泌されて、幸福を感じることができるでしょう。 また、セラピー犬が中心となることで、まわりの人たちの会話も増えるはずです。 「昨日は楽しかったね」「可愛かったな、実は私も昔犬を飼っていてね…」など、セラピー犬から患者同士の会話が広がっていくことが期待できます。 犬と触れ合うことによる生理的効果、そして患者同士の話題になる社会的効果などが、アニマルセラピーの効果といえるでしょう。
犬と触れ合うことによる心理的効果
アニマルセラピーには、犬と触れ合うことによる心理的効果も期待できます。 アニマルセラピーにより犬と触れ合うことで、「また触りたいな」「柔らかくて可愛かったな」などと楽しかったことを思い出すでしょう。 その経験が、内面や行動にプラスに働いてくれます。 例えば、リハビリを頑張ることによって歩ける可能性がある人は「早く歩けるようになって、犬といっしょに散歩をしたい!」など、犬と触れ合ったことがプラスに働き、行動に結びつくのです。 これらの心理的効果も、アニマルセラピーで期待されることでしょう。
犬の癒し効果は可愛いだけじゃない

犬と触れ合うことで、ポジティブな脳内物質が多く分泌されます。 オキシトシンなどの幸せホルモンが分泌されることで、疲れやストレスなどが軽減されるでしょう。 このように、犬は可愛いだけで私たち人間を癒してくれているわけではありません。 アニマルセラピーなど、科学的に立証されているためひとつの治療として利用されることもあります。 もしも「孤独を埋めたい」「前向きに人生を歩みたい」と考えている人は、犬といっしょに暮らしてみることを検討してみてもいいかもしれませんね。
著者情報
けんぴ
若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。
