犬の股関節形成不全の症状

まずは、犬の股関節形成不全の症状について見ていきましょう。 これらの症状がみられた場合には、なるべく早めに動物病院へ連れて行くことをおすすめします。
痛みを感じて足を引きずる
犬は、股関節形成不全を発症すると痛みを感じるようになります。 これは、股関節に炎症が起こるからであり、痛みを感じることで犬は足を引きずるようになるでしょう。 何もしていないのに犬が足を引きずる、激しい運動後に足を引きずるなどの症状がみられた際には、股関節形成不全を疑う必要があります。
後ろ足の動きが悪くなる
子犬の場合は、股関節形成不全により後ろ足に強い痛みを感じて、動きがスムーズにいかなくなります。 また、痛みをカバーしながら動こうとするため、太ももやお尻付近の筋肉の発達がしにくくなるでしょう。 ちなみに、股関節形成不全は1歳未満に突然発症することが多いといわれています。
お尻を左右に振るように歩く
犬の股関節形成不全の代表的な症状として、お尻を左右に振るように歩くことが挙げられます。 股関節に痛みや違和感があるのを避けるために、お尻を振って歩いているのです。 その特徴的な歩き方は、モンローウォークとも呼ばれます。
運動を嫌がる
犬が股関節形成不全を発症すると、運動を嫌がるようになります。 後ろ足の違和感や痛みから、犬は積極的に動こうとはしません。 また、寝ているときの立ち上がりも遅くなるでしょう。
体型が変わる
犬が股関節形成不全を発症すると、徐々に体型が変わっていきます。 股関節に痛みを感じるため、犬はそれを和らげようと前足に体重を移動させて歩くようになるでしょう。 その結果、前足の筋肉量が増えて、後ろ足の筋肉量が減ってしまいます。 いわゆるボディビルダーのような体型になるのも、股関節形成不全を発症した犬の大きな特徴です。
犬の股関節形成不全の原因

次に、犬の股関節形成不全の原因についてご説明します。 併せて、股関節形成不全を発症しやすい犬種についても見ていきましょう。
遺伝
犬の股関節形成不全の原因は、現時点ではっきりと特定はされていません。 しかし、遺伝によるものが多いと考えられています。 約7割が遺伝に関係しているといわれているため、親犬が股関節形成不全である場合には注意が必要です。
子犬の頃の生育環境
先述した通り、股関節形成不全は生後1歳未満の子犬に多く発症します。 その内容を深掘りすると、生後60日までの間に股関節に対してどれだけの力が加わるかが骨盤を形成する上で重要だといわれています。 子犬の頃に肥満や過度な運動により股関節に負担をかけてしまうと、股関節形成不全を発症しやすくなる可能性があるため、注意が必要です。
股関節形成不全を発症しやすい犬種
股関節形成不全は、犬種によって発症がしやすくなると考えられています。 特に発症しやすい犬種が、ラブラドール・レトリバーやジャーマン・シェパード、バーニーズなどの大型犬です。 大型犬は体重が重いため、小型犬よりも骨の変化を起こす可能性が高いです。 逆に、体重が軽い小型犬は股関節形成不全を発症するリスクは低いといえます。
犬の股関節形成不全の対処方法

最後に、犬の股関節形成不全の対処方法をご紹介します。 また、股関節形成不全は予防できるのかどうかも見ていきましょう。
動物病院へ連れて行く
犬に歩き方などの異常がみられた場合には、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。 動物病院で身体検査やレントゲンを行い、股関節形成不全を発症しているかどうかを確認します。 もしも股関節形成不全を発症しているのであれば、どの程度症状が進行しているのかを見極める必要があるでしょう。 症状が軽ければ安静治療を行い、運動の制限や肥満の予防などに気を付けて生活をします。 また、症状が進行している場合は投薬治療や、歩行にも障害がみられるようであれば外科手術も検討しなければなりません。 手術後にはリハビリも行わなければならず、犬にとって負担は大きくなるといえるでしょう。
犬の股関節形成不全の予防方法
犬の股関節形成不全は、ある程度の予防をすることができます。 はじめに挙げられるのは、運動や食事の管理です。 激しい運動をすることで股関節形成不全の発症リスクは高くなりますし、肥満も股関節形成不全を含めたさまざまな病気の原因になります。 もしもフリスビーやアジリティーなどに取り組みたいのであれば、子犬の頃からジャンプをさせて股関節に負担をかけるのは避けたほうが良いでしょう。 また、室内のフローリングで足を滑らせることは、股関節に大きな負担がかかります。 そのため、クッションフロアやカーペットを敷いて、室内でも犬の股関節に負担がかからないようにしましょう。 ちなみに、肉球周りの毛が伸びているようであれば、滑りやすくなるためそれもカットすることをおすすめします。
犬の股関節形成不全は遺伝が多い

犬の股関節形成不全の原因は、遺伝がもっとも多いといわれています。 特に股関節に負担がかかりやすいラブラドールレトリバーなどの大型犬であれば、産まれてきた子犬も股関節形成不全を発症する可能性が高いでしょう。 痛みを伴うため、犬はお尻を左右に振るように歩いて痛みを緩和させることが多いです。 もしも愛犬に股関節形成不全が疑われるようであれば、早めに動物病院へ連れて行きましょう。 動物病院では、検査をした上で股関節形成不全の発症が認められたら、投薬治療や外科手術などさまざまな治療を行います。 早期発見ができれば手術を行う必要がなくなる可能性もあるため、少しでも犬に違和感があれば獣医師に診てもらうと良いでしょう。
著者情報
けんぴ
若い頃はドッグトレーナーとして、警察犬の訓練やドッグスポーツなどを行う。
それらの経験を活かし、ペット系ライターとして活動中。
現在はすっかり猫派となる。
好きな犬種・猫種はボーダーコリーとノルウェージャンフォレストキャット。
